「データ分析に対する3つの勘違い」も紹介。「大量のデータや高度な統計分析に価値を置く」「分析力だけでビジネスを変えようとする」「KKD(勘と経験と度胸)を軽視する」ことに対しては、警鐘を鳴らした。そうではなく、データ分析に携わる人は「ビジネスの意思決定にどれだけ貢献できたかを重視するべき」「KKDを決して侮らない」(「データ分析の“便利屋”にはなるな」... from ITpro)
言いたいことは非常によく分かるんですが*1、先日新しい3分類を提唱してより実態に近い用語分けしようよ~と書いた身としては何だかしっくり来ないんですよね。
公開講演会の時にも話しましたが、僕は「データを『科学』する」からこそ、データサイエンスとかデータサイエンティストとかいう語が充てられるようになったのだと理解しています。
なので、ビジネス感覚のないデータサイエンティストというのも困る一方なんですが、かと言ってあまり「データを『科学』してばかりではイカン!」というところばかりを強調され過ぎてしまうとやっぱり困っちゃいます。だったらデータ「サイエンティスト」と呼ぶのもやめた方がいいんじゃないか?とも思うんですよね。何なら、違う名前考えた方がいいんじゃないでしょうか? 例えば、
- データコンサルタント
- データプランナー
- データプロデューサー
- データリーダー
- データエキスパート
- データプロフェッショナル
- データマネージャー
- データストラテジスト
- データマスター
- データディレクター
- データエバンジェリスト
- データハッカー
- データアーチスト
- データマジシャン
- データレンジャー
- データファイター
- データトルーパー
- データカリスマ
- データソムリエ
- データシェフ
- データコンシェルジュ
とか(笑)。
ちなみに、面白おかしく書いてしまいましたが僕は論旨に反対ということは決してないです。むしろ、
データ分析者には問題を解く力だけあればいいのではなく、ビジネス課題から解くべき問題を「見つける力」と、データ分析から得られた知識を現場に「使わせる力」の2つも必要
分析ツールが充実している昨今は、データ分析者に必ずしも数学力は必要ないとし、代わって「発想力とコミュニケーション力」が必須
この2つがないと、企業の現場で働く人たちが持つ「変わりたくないという心理的な壁」と「面倒くさいという壁」を打ち破れない
といった主張には大いに首肯するものです。実際、「どういう切り口&視点なら現場の人たちもデータ分析というムーブメントを受け入れてくれるか」を考えながらコミュニケートするのはものすごーーーーーく大事なので*2。
ただ、「データを『科学』する」という第一義のところはもっと大事にしてもいいんじゃないかなぁ、とは強く思ってます。もう少し細かく言えばdata-drivenとかevidence-basedとかいう言い方になるのかもですが、そこは可能な限り前面に押し出していくべきでは?というのが僕の意見です。