渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ

元祖「六本木で働くデータサイエンティスト」です / 道玄坂→銀座→東京→六本木→渋谷駅前

『岩波データサイエンス』vol.1発刊しました

岩波データサイエンス Vol.1

岩波データサイエンス Vol.1


実はこの刊行委員会に昨年の秋頃?に招かれまして、ずっと水面下であれやこれやしてきたのですが、ようやくこの度vol.1の刊行にこぎつけました。ということで先週から全国の大型書店・ネット通販等で販売しておりますので、ぜひぜひ皆様お手に取っていただければ幸いです。


なお、ずっと品薄の状態が続いていたようですが、先日増刷が決定した上につい先ほど増刷の積み増しも決まったということで、「読みたかったのにどこも売り切れじゃん!」とお嘆きの方も今後は手に入りやすくなるかと思います。


ところで気になる中身についてですが、他の刊行委員のPR記事や、既にお読みいただいた皆さんからの書評記事なども出揃いつつありますので、もはや僕なんぞが四の五の書く必要はないかと(笑)。中身が気になるけど買うかどうかの決心がつかない!という方はまずはぜひぜひそちらをお読みになってみて下さい。とりあえず僕が把握している範囲でリンクさせていただきました。


岩波データサイエンスvol1のいくつかの例題をStanでやってみた


以下刊行委員としてPRを一言二言だけ書かせてください。なお先に書いておきますが、刊行委員会は実はほぼほぼボランティアです。どれほど売れても特に我々の懐が温まるわけでも何でもありませんので悪しからず(笑)。


あくまでも「データサイエンスの奥深い世界に可能な限り多くの皆さんに親しんでもらいたい」のが本シリーズの狙いであり、それゆえ基本的に可能な限り前提知識をさほど必要としない構成にしてあります。円城塔さんの小説やパズルのコーナーがあるのも、できるだけ楽しんで皆さんに読んでいただきたいという我々の願いを反映した結果だったりしますので、ガチなデータサイエンスの話題にしか興味がないというガチな方も、ぜひ小説やパズルも楽しんでお読みいただければと思います。


理論の話もあれば、コードの話もあれば、読み物もあるという構成


今回刊行されたvol.1はベイズ統計とそれにまつわるモデリングの話題から成りますが、近年BUGSやStanが急速に普及したという情勢を反映してできるだけそれらの実行コード・スクリプトを多めに載せるような構成にしてあります。それに伴い、ベイズ統計を含む統計学の基礎理論には詳しいけど計算機上での実装には疎いという方の助けにもなるように、例えばPythonそのものについての簡素な説明もついています。


一方、今後刊行予定の巻ではツール・ライブラリが非常に充実している分野なのでむしろ理論的な側面にスポットライトを当てるという巻もあれば、まだ分野全体の知名度が上がってきたばかりなのでまずはその全体像をつかんでもらうための「読み物」的解説文を多めにしたという巻もあったりします。


いずれにせよ、ガチの専門家だけでなく入門レベルの方々、それどころか「ちょっとだけ興味あるんだけどそもそもどうやって実装とか実践とかするのも分からない」という方々にも楽しめるような紙面構成を今後も目指していきますので、楽しみにvol.2以降の刊行をお待ちいただければ幸いです。


本誌だけでなくサポートサイトも充実


刊行委員長の@先生からも頻繁にPRのコメントが出てますが、岩波データサイエンスの最大の売りの一つが充実したサポートサイトです。これは従来の学術書にありがちな「刊行したらおしまい」とか「何か議論になりそうなポイントがあっても紙面には反映されない」という硬直化したあり方を避け、出来るだけフレキシブルかつ可能な限り読者の皆さんとインタラクティブに交流できるような読み物にしたい、という刊行委員会の狙いを具現化させたものです。


正誤表のようなオーソドックスなものだけでなく、例えば補足記事やボツ記事(主にページ数の都合で)の再掲、はたまた執筆陣自らの解説動画やイベント動画の共有といった企画を今後も予定しています。本誌をお読みになった皆さんには、ぜひサポートサイトもご覧いただければ幸いです。


人気が続けばさらなる続編シリーズもあり得ます


ちなみにいかな刊行委員会が皆ボランティアといえども本誌が売れなければ続かないわけで、逆にものすごく売れ続ければ当初計画の6巻シリーズを超えてさらに長期シリーズになる可能性があります。もしvol.1をお読みになり気に入っていただけたという皆さんには、ぜひぜひvol.2以降も楽しみにお待ちいただければと思います。


以上、PR記事でした(笑)。