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「データサイエンティスト」の第一次ブーム勃興から6年余り、人工知能ブームに便乗した第二次ブームで人口に膾炙してから3年余り、気が付いたら何やかんや言われながらもデータサイエンティスト及びその類似職が、じわじわと日本国内の産業各分野・企業各社に広まりつつあるように僕の目には映ります。
そういう背景がある中で、ここ1年ぐらいの間にそこかしこで目立つようになってきたのが「ゼロからデータサイエンティストを育てたいのだがどうしたら良いか」という相談や議論。割とあるあるなのが「取引先がデータサイエンティストを採用して商談の席に同席させるようになって、彼らがデータサイエンスの知識を駆使してビシバシ突っ込んでくるのだが、こちらにデータサイエンティストがいないので対応できない」みたいなお話。これは実はUSでも同様だと聞くので*1、案外洋の東西を問わない課題なのかもしれません。
ということで、今回は「ゼロからデータサイエンティストをどうやって育てるか」というテーマについて考えてみたいと思います。僕自身も半端者である一方で7年以上もデータ分析業界にいることもあり、これまでに様々な組織でデータサイエンティストをゼロから育てるという経験を積んできていますので、そこで得た知見や体験を問題ない範囲で一般化して書いてみることにします。
ただし、今回は「(アナリストの延長としての)データサイエンティスト」に的を絞ります。「(エンジニアの延長としての)機械学習エンジニア」の話題はしませんので、ご注意ください。
*1:しかもUSだと容赦無く数学や物理学のPhDがやってくるので大変だとかいう話を聞いた