渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ

元祖「六本木で働くデータサイエンティスト」です / 道玄坂→銀座→東京→六本木→渋谷駅前

何故データサイエンスは魅力を失いつつあるのか

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(Image by Pixabay)

こんな記事が、しばらく前に我らが盟主タカヤナギ=サンによって言及されていました。


Why Is Data Science Losing Its Charm?

データ分析業界の中の人という立場から見れば、ここで言われている主張については分からないこともありません。ただ、同意できる部分もあれば同意できない部分もあり、また「見かけ上はこうだが内情としては別にこうなっている」という部分もあるので、改めて個人的にこの記事を取り上げて論評し、その上で感想などをつらつら書いてみようと思います。ということで、僕個人が及ぶ範囲の見聞と経験に基づいて書く与太記事である旨予めご了承ください。

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真の正解が分からない中で最適解を求めて探索と手戻りを繰り返すことこそが、データ分析の本質である

先日、こんな素晴らしい記事を読みました。

データ分析屋としてキャリアを積んでいる私にとってAgileの考え方はとても腑に落ちやすいものだった。そもそも、データ分析自体、繰り返しの検証をするものなのだ。
(太字原文ママ

僕自身はソフトウェアエンジニアではないので、Waterfall / Scrum / Agileそれぞれの開発スタイルの定義や違いはたまたその実践について何か論評できる立場にはなく、エンジニアチームの現場にいたこともあるので「雰囲気ぐらいなら」おぼろげに分かっているという程度の理解レベルです。ただそれでも、この記事で提唱されている「データサイエンスはAgile」という考え方については、僕個人の経験から言っても大いに納得できるものがあります。


実は、ここ1年ぐらいデータ分析の仕事をしていく中で「手戻り」「ロールバック」は是か非か?という議論を目にする機会が何度もあり、その度にこの記事に近い主張をすることが僕にもあったのでした。その点でこの記事はそこにAgileという概念を与えてくれたという感があります。そこで、今回の記事ではAgile(そしてWaterfall / Scrumとの違い)というソフトウェアエンジニアリングの話題にまでは踏み込まずとも、データ分析という営みにおいていかにAgile的なアプローチが重要かという話を、誰か他の人に説明する際の個人的な備忘録としてまとめておこうと思います。勿論、いつもながらですが僕自身の認識不足や誤解などありましたら是非ご指摘ください。

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新型コロナウイルス不況でデータサイエンティスト・機械学習エンジニアは失業するのか

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(Image by Pixabay)

のっけから不穏なタイトルで恐縮ですが、個人的に新型コロナウイルスの感染拡大初期の頃から懸念していた事態が徐々に現実になる流れが見え隠れしており、自分自身の警戒も込めて記事にしてみました。関連資料の誤読・理解不足・認識の誤りなどあればご指摘ください。

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